京都岡崎・三条広道にあるギャラリーモーニング
日々を彩り、楽しくするイチ推し作家の作品です
現代アートが生活にもっと親しくなりますように

吉原英里個展 -curtain2025-

YOSHIHARA Eri Exhibition

2025年9月16日(火)ー28日(日)/12時-18時(月曜日休廊)

https://gallerymorningkyoto.blogspot.com/2025/08/yoshihara-eri-curtain-2025-91628.html

私は主にペインティングと版画を用いて制作しています。一つの画面に異質な技法や素材を組み合わせることで、それぞれの特性を際立たせ、不思議な空間を生み出すことを目指しています。また、複数のパネルを使い、それぞれに異なる空間や異質なモチーフ、異なる表現技法を施すことで、絵を描いている私自身が画面から画面へと自由に出入りしながら、これまでに出会ったことのない感覚を探る旅をしています。

その手助けをしてくれているのが、現在のところ版画のモノタイプです。エディションを取る必要がないため、一枚一枚を思う存分自由に楽しめるし、紙版は軽くて体力も要らず、しかも版が安価なので、より一層自由な制作が可能です。考えてみると、画家としての私は、いつも自分らしくいられる自由な方法を探しながら、同時に自分に課した制約の中で揺れ動きながら制作を続けてきたように思います。そうした中で生まれた作品に、思いがけず新鮮な驚きを感じる瞬間が何より嬉しく、また、そのような状態へ導いてくれる方法に出会えたときも、大きな喜びがあります。

最近は、ふとしたきっかけで始まった《curtainシリーズ》の制作を続けています。カーテンというモチーフは、古くから多くの作家が扱ってきましたが、布一枚でそこにあったはずの世界の一部を消し去る不思議さと、その向こうに広がる想像の余地に強く惹かれています。また使い方によっては、空間を歪め、次元や時代を変えることもできます。私がやりたかったことが次々と浮かび、なかなかこのシリーズを手放せなくなってしまいました。/吉原英里

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ここ数年続いているカーテンシリーズ2025年版。強い陽射しを思わせるドアから始まり、いくつかのカーテン(窓)に囲まれた空間は親密で落ち着くと同時に隠された外の世界を想像させます。奥の部屋に展示しているモノタイプ(紙版)は大作と呼応してカーテンの隙間から覗き見るかのよう。小窓のように配された新作エッチングは(いつもの)雁皮紙を使わず和紙の色そのままをいかし鮮明な印象です。/ギャラリーモーニング

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吉原英里略歴 YOSHIHARA Eri

1959 大阪生まれ

1981 嵯峨美術短期大学版画科卒業

1983 嵯峨美術短期大学版画専攻科修了

受賞

1981 大学版画展 買上げ賞受賞 大阪フォルム画廊東京店、東京

1982 大学版画展 買上げ賞受賞 大阪フォルム画廊東京店、東京

1987 ミヤコ版画公募展 都賞受賞 都画廊、大阪

1991 ABC絵画イラストコンクールABC&PI展 優秀賞受賞 ABCギャラリー、大阪

1997 「京展賞」受賞 京都市美術館

2003 文化庁平成14年度優秀作品買上げ

主な展覧会

2011 第8回 高知国際版画トリエンナーレ いの町紙の博物館(高知)

2013 コレクション展2013−春「部屋の中で」和歌山県立近代美術館

2013  新収蔵品展「信濃橋画廊コレクションを中心に」 兵庫県立美術館

2014 コレクション展2014-秋 和歌山県立近代美術館

2014 第9回高知国際版画トリエンナーレ いの町紙の博物館(高知)

2015 「Re-collections!! 文化庁買上優秀美術作品展 寺田倉庫ギャラリー(東京)

2016 館蔵品展「版画の誘惑展」砺波市美術館(富山)

2016 第60回CWAJ現代版画展 ハイフィールド・ホールガーデンズ(アメリカ)

2016 大田市国際美術交換展 Daejeon Jung-gu Cultual Center halls(韓国)

2016 The 13th GONGJU INTERNATIONAL ART FESTIVAL LimLip art museum(韓国)

2017 ART NAGOYA 2017 ウエスティンナゴヤキャッスル

2017 「Daejeon International Art Show2017」KOTRA Exhibition Center in Daejeon(韓国)

2018 なつやすみの美術館8「タイムトラベル」 和歌山県立近代美術館

2018 「ニュー・ウェイブ現代美術の80年代展」 国立国際美術館 (大阪)

2019 ART in PARK HOTEL TOKYO 2019 パークホテル東京

2020 「TAMAVIVANT 2 2020 幕間以前・以後」多摩美術大学アートテークギャラリー(東京)

2022 兵庫県立美術館開館20周年「関西の80年代」今ふりかえる関西ニューウェーブ展

2023 「Welcome!新収蔵品歓迎会」展 兵庫県立美術館

個展

1984~2025 東京、名古屋、京都、大阪、ミラノ他(75回)  

ギャラリーモーニングでは、2010,  2016,  2017,  2018,  2019,  2021,  2023,  2025

〈パブリックコレクション〉

町田市立国際版画美術館、文化庁、宮崎県立美術館、和歌山県立近代美術館、兵庫県立美術館、京都市立芸術大学、嵯峨美術大学、砺波市美術館、神戸アートビレッジセンター、ウィル愛知(愛知県女性センター)、色彩美術館、兵庫県立こころの医療センター